早稲田大学の医学部構想

早稲田大学の医学部構想について

早稲田大学の総長選で田中愛治氏が「医学部新設構想」を掲げ新総長に就任しました。
同氏は「単体医科大学を吸収合併する戦略に絞って考えていく」としています。
早稲田大学には医学部がなく、大学ブランドの向上と財政基盤強化のために作りたい学部です。
医学部にこだわる理由として資金力です。近年の寄付金は年30~40億円にのぼりますが、慶大や日大と比較すると少ないのが現状。
医学部に入学する富裕層からの寄付金は多いといわれています。
実際に慶大は年85億円程度で早大の倍以上。実際に寄付金の多い私大の上位は医科大か医学部と早大が医学部にこだわる理由がわかります。

しかし、医師の飽和状態が続く現状では新設は困難とされています。
1981年に琉球大学医学部が開学されて以降、新設されていません。
例外措置として地元医師会の反発を押し切って2016年に東北医科薬科大学に医学部が開設。
2017年に国家戦略特区を活用した国際医療福祉大に医学部が設置されましたが、こちらは海外での医療人材育成の観点から認められました。
そのため、早大でも医学部の新設はほぼ不可能といわれています。

そこで早稲田大学は単科医科大学を吸収合併するという戦略です。
その中で有力視されているのが東京医科歯科大学です。2018年に文科省局長の息子の裏口入学や女子受験生の不利な採点が明らかになり、私立大学助成金削減のペナルティを受けました。
受験者数も激減しているといわれており、お互いの思惑を考えるとありえる話ですが、現時点での合併は両者とも回答できないと話しています。
他には関東近郊、地方の医科大を狙っているという話があり、医師不足に悩む地方では、早大のブランドがプラスに働くのではないかと考えているといわれ、早大もその考えに乗るかもしれません。

他の私大も医学部新設を狙っている!?

医学部新設を狙っているのは早稲田大学だけではありません。
同様に中央大学や同志社大学も医学部を欲しがっているといわれています。もしも良い話があれば取り合いになるかもしれません。
新総長の田中氏が目立った功績を上げるために医学部新設は不可欠です。
過去にさかのぼると2008年に東京女子医科大と提携した際に、吸収合併の話もありましたが、東京女子医科大のOGの反発によりなくなったそうです。
二の轍を踏まないために医学部構想に何か秘策があるのではないでしょうか。

早稲田大学の基本情報

ここまで早稲田大学の医学部構想について紹介してきましたが、最後に基本情報を紹介します。
日本にある大学の中でも知名度が高く、著名人の多くも卒業している早稲田大学。
様々な学部、キャンパスもあり進学先としての人気も高い大学です。

【早稲田大学の基本】
・本部所在地:早稲田キャンパス
・所在地:169-0051 東京都新宿区西早稲田1-6-1
・設立年:昭和24年02月21日

【主な早稲田大学の学部】
法学部 / 政治経済学部 / 商学部 / 教育学部 / 社会科学部
人間科学部 / スポーツ科学部 / 国際教養学部 / 基幹理工学部
創造理工学部 / 先進理工学部 / 文化構想学部 / 文学部

【早稲田大学関連サイト】
・公式HP:公式HP – 早稲田大学
・学生寮:早稲田大学 – 学生寮
・グッズ:早稲田大学オフィシャルグッズ

医学部はないものの、早稲田大学には先端生命医科学センターもあり医療に携わる研究も行い、医療業界を支えている大学のひとつとしても言えるでしょう。