ED治療薬の偽造品の実態
法律の緩和により、多くの薬がドラッグストアやインターネットで処方箋なしで手に入るようになりました。その一方で向精神薬、睡眠導入剤など、処方箋がないと手に入らない薬もあります。その中でも特に問題となっているのが、男性で深刻な悩みのひとつでもあるEDの治療薬がインターネット上で販売されていることです。
ED治療薬の偽造品の実態と危険性
現在日本で処方されるED治療薬の製造製薬会社は、ファイザー株式会社、バイエル薬品株式会社、日本新薬株式会社、日本イラーイリリー株式会社の4社です。近年ED治療薬の模造品が多く出回っていることを危惧したこの4社は、2016年に大規模な調査をしたところ、多くのインターネットで販売されているED治療薬を購入した人が、健康被害とそれにともなう経済被害が増えているとのことでした。また、インターネット上で売買されているED治療薬の4割が偽物だと判明し、中には麻薬や覚せい剤の成分に近いものまであったそうです。
具体的な健康被害というのが、偽造されたED治療薬と一緒に飲んではいけない薬を医療関係者は知らないため、それがわからず同時に服用してしまい、副作用が起き最悪死に至ってしまうケースです。また、死に至らずとも副作用を甘く見ていたために原因追及が遅れてしまい、さらなる治療を受けなければいけないという悪循環に陥ってしまいます。
これらのことから、ネット上で販売されている薬は安全性を考えて、購入はしないようにしましょう。
ED治療薬は医師から処方
ED治療薬だけではなく、必ず医師の処方箋がないと提供できない薬は多いです。なぜ、男性がED治療薬をネットで購入したがるのかといえば、クリニックに行ったところで女性の看護師に変な目で見られるのが嫌だ、などとプライドを捨てきれずにいるというのも一つの理由ですね。
少なくとも、最近のED治療専門クリニックではそうした壁をなくすために受付も男性スタッフのみを配置しているところが増えてきています。「自分はEDかもしれない」と少しでも自覚症状があるのであれば、強がってネット通販の薬に頼らずにきちんと医師の診察を受けましょう。
そんなに難しいことはなく、医師の診察を受けて薬を処方してもらうのが主な流れです。処方してもらったED治療薬を服用しながら、改善されるか様子を見ていきます。
他にも、EDには生活習慣が原因となっている場合も考えられるので、診察を通してまた別の病気の可能性も出てくることがあります。そうなった場合は別途専門科を受診するようにしましょう。