診療放射線技師
診療放射線技師って何をする人?
近年の最先端医療においては放射線を用いた様々な治療などが行われています。
例えば、がん細胞を小さくしていく際にも放射線治療を用いることが知られるようになりました。
このほかにもさまざまな医療場面で放射線を用いられており、レントゲン撮影をする時やMRI 、そしてCT スキャンなどをする際にも使用されています。
このような場面で放射線機器を用いるのは医師ではなく、診療放射線技師という専門科になります。
レントゲン機器などを設置している医療機関には欠かせない存在となっており、診療放射線技師がいなければ、このような機器を扱うこともできません。
様々な診療において放射線を扱うのは必ず診療放射線技師となっており、一般的な治療や視察などを行う医師とのチーム医療によって患者に対しての治療を行っていくことになります。
診療放射線技師は現在でも不足していることが懸念されており、特に大きな医療機関などでは人員不足によって放射線を用いる場面で患者が長時間待たなくてはならないという状況があります。
自分が被曝するリスクはないの?
診療放射線技師は自らが放射線を使って様々な治療、そして撮影などを行います。
ですから、当然ながら自分自身の体にも大量の放射線を浴びて被ばくしてしまうのではないかというイメージがつきものです。
こういった部分については、誤解を招いていることもたくさんありますが、放射線技師をはじめとしてレントゲン撮影、そして放射線治療を行う患者さんに対しても当然ながら放射線量はしっかりと調整しています。
1時的には放射線を浴びることになりますが、それによって体に悪影響が与えられるというものではありません。
近年では小さなお子様がレントゲン撮影をすると被曝してしまうなどと言われていますが、これは単なる噂に過ぎないものです。
診療放射線技師だけではなく、手術を行う外科医なども放射線を浴びながら手術を行うことになります。
だからといって被ばくしてしまうわけではありません。
診療放射線技師は放射線量を最小限に抑え、しっかりとコントロールしていくというのも仕事の一つになっています。
収入はどのくらい?将来展望も知りたい
診療放射線技師として働いていく際の平均的な給料は、月収にして35万円前後というのが相場になっています。
やはり非常に専門的な資格になっており、この資格を取得するまでにもしっかりとした過程を踏まなければならないため収入は高くなるようです。
また、前述の通り人手不足ですので少々給料が高くても、ぜひともうちの医療機関で働いて欲しいという機関も多いことが高い収入につながっています。
診療放射線技師として働くためには、高校卒業した後、医療技術系の学部を持つ大学や3年生の短大さらには、診療放射線技師養成所に3年以上通う事になります。
その後国家試験を受けて合格すれば、診療放射線技師として医療機関で働くことができるようになります。
合格率は特別高いものではなく、これまで平均すると70%から73%前後にとどまっているようです。