臨床検査技師
更新制度がない
医療の資格として次に紹介するのは「臨床検査技師」の資格です。
この資格については国家資格ではなく民間資格となっています。
臨床検査技師には「2級」「1級」「緊急」の3つの種類が存在しており、それぞれ試験内容や認定される実力の内容に違いがあります。
それでは、それぞれの級について見てみましょう。
二級検査技師は「臨床検査医学会の責任のもとで当該部門の学識技術を認定する」という内容です。
試験内容は「生理学」「病理学」「臨床科学」「血液学」「血清学」「微生物学」の6つとなっています。
筆記試験だけではなく実技試験も行われる資格試験ですが、更新制度はないため一度取得してしまえばそのまま利用することができます。
一級検査技師はさらに試験内容が拡大しており、対応することが出来る範囲が広がっています。
二級検査技師の内容に加えて「寄生虫学」「循環生理学」「神経生理学」「呼吸生理学」についての試験内容が追加されています。
受験するためには二級検査技師資格を持っている必要があり、ステップアップ型の資格となっています。
こちらも筆記試験だけではなく、実技試験も執り行われますが、更新はありません。
緊急臨床検査技師は文字通り緊急の臨床検査を行うのに十分な能力を持っていることを認定する内容です。
筆記及び実技による試験が行われます。
二級資格については比較的取得が難しくない資格ですが、一級資格においては2015年現在でまだ200名程度しか合格者がいない難関資格です。
臨床検査技師の仕事
それでは、そもそも臨床検査技師というのがどのようなことを行う仕事なのかについて紹介します。
臨床検査技師は患者の体の状態を知るために様々な検査を行う仕事です。
医師免許を持っていないため単独で活動することはできず、常に医師の指示に従って検査を行うことになります。
客観的に患者の状態を把握することが出来ければならない、命に関わる重大な仕事であると言えます。
医師自身が検査を行うこともありますが、臨床検査技師が検査を行うことによってより専門的な検査が可能となります。
器具なども複雑化しているため、医師だけでは操作がしきれず、正しく検査結果が出ない可能性もあるためです。
そのため、大きな病院においては臨床検査技師を置いている場合が多いでしょう。
主に行われる検査の方法であるのが「検体検査」というものです。
これは患者の体から摂取したものを元にして検査を行う、というものです。
例えば一般検査としては尿検査が行われ、タンパク質や糖などの状態から異常がないかどうかを調査することになります。
これ以外にも血液を利用した検査や、便を利用した検査などがあり、それぞれ分かることが違っています。