皮膚科

体を守る皮膚

診療科として三つ目に紹介するのは「皮膚科」についてです。
皮膚科はその名前の通り、「皮膚」に発生する病気に対応する診療科ということになります。
人間にとって最も外側にある部位であることもあり、病気だけではなく怪我などによる外傷への治療も多いのが特徴となります。
内蔵ではないとはいえ、場合によって命に関わるような症状の患者が訪れることもあり、責任を持った対応が必要であることは間違いありません。

また、最近では皮膚科の派生として「美容皮膚科」というのも登場しています。
これは名前の通り、「肌の状態を綺麗にする」ということを目的としている皮膚科となります。
例えばニキビ治療の場合、通常の皮膚科医院では「炎症を抑えた」時点で治療は終了となります。
しかし、美容皮膚科においてはそののち「肌の状態を元に戻す」というところまで診てもらうことができるようになっています。

とはいえ、「美的な目的による治療」は必要な治療であると規定されていないために、保険外の治療となってしまう場合が多い点には注意が必要です。
日本では先進医療を利用するような特殊な事情がある場合を除いて「混合診療」を認めていないため、一部でも保険外となる場合全てが保険外として扱われてしまい、医療費が高額になってしまう傾向があります。

皮膚科の傷病

それでは、皮膚科として治療にあたることになる傷病にはどのようなものがあるでしょうか。
まず1つ目に紹介するのは「熱傷」についてです。
これは誰もが一度は経験したことが有るでしょう、「火傷」のことを指しています。
しかし、火傷にも様々な度合いがあり、場合によっては非常に深刻な症状に陥ってしまうこともありえます。

熱傷の重症度は「範囲」と「深度」によって変化します。
まず範囲についてですが、全身の半分程度が火傷してしまえば、十分致死圏内となります。
このような状態となると感染症が起こってしまい、合併症によって亡くなってしまう可能性が高くなるわけです。
さらに深度が高い場合、10%程度の火傷範囲であっても十分亡くなってしまう可能性があります。

また、火傷については発生原因によっても症状の違いがあります。
火による火傷、蒸気による火傷、電気による火傷、放射線による火傷などがあります。
原因によって深度が変わり、深刻度も変化します。

この他の皮膚科領域の病気としては「皮膚がん」などもあります。
皮膚がんの発生原因の中でも重大であるのが「日焼け」によるものです。
日本国内の日差しであればそれほど深刻化することは多くないものの、オーストラリアのような場所で直接日光を浴び続けた場合、紫外線によって肌が侵食されてガンに至る可能性があります。
十分注意をする必要があるでしょう。