作業療法士

毎年3月に実地

次に紹介するのは「作業療法士」の資格についてです。
作業療法士資格は理学療法及び作業療法士法によって定められている国家試験であり、毎年3月に試験が行われています。
国家資格であるため、この資格を取得しなければ作業療法士として仕事をすることが出来ません。

試験会場は筆記試験については北海道から沖縄まで全国に会場があるものの、口述試験及び実技試験に関しては東京都のみが会場となっています。
そのため、地方の人にとっては少々取りにくい資格となっていることについて注意が必要です。(口述試験は筆記試験の翌日に行われるため、スケジュールが厳し目です)

それでは、まずは筆記試験の内容について紹介します。
筆記試験においては「一般問題」と「実地問題」の2つのカテゴリーからそれぞれ出題されます。
一般問題においては解剖学や生理学やリハビリテーション医学などが受験科目となっており、医療について幅広い知識をもっていることが求められます。
実地問題においては運動学や臨床心理学、作業療法学などが主な試験内容です。

次に行われる「口述試験」については、全員が受験するわけではありません。
点字試験を選択した人は実地問題の実施が行われないため、その代替として行われるものです。
試験内容は実地問題と変わりません。

作業療法士資格の受験資格は「大学に入学することが出来る資格を持つもの」とされています。
これは言語聴覚士と同様のものです。

ちなみに作業療法士資格の合格率は新卒者で85.5パーセント、既卒者で21.6パーセントと大きな開きがあります。
現場から離れている人程合格しにくくなっていることには注意しなければなりません。

理学療法士の仕事

それでは、理学療法士というのはそもそも何を行う仕事なのでしょうか、仕事名からでは分かりにくい仕事内容について紹介します。
理学療法士は「身体や精神に障害があることによって活動が制限されている人を対象にして、諸機能の回復や維持を促す」と言う仕事です。
要するに「リハビリテーション」を専門として行う仕事であると考えて頂ければ概ね間違いありません。

仕事の対象となるのは子供から高齢者まで様々です。
生まれつき障害を持っている子供に対して治療を行うこともあれば、高齢になって歩行が難しくなった人に対して治療を行うこともあります。
それぞれの相手に合わせて柔軟な対応が必要となります。

この他にも「発達障害者」に対して行う作業療法や、「精神障害者」に対して行う作業療法などもあります。
「運動が難しい」という原因の違いがあるため、同じような処置だけでは対応することが出来ません。
最適の方法が何かを模索して仕事をしなければならない点が難しいと言えます。