言語聴覚士

まず必要なのは基礎医学

次に紹介するのは「言語聴覚士」の資格です。
この資格についてはまだまだそれほど知名度が高くはないことでしょう。
資格試験自体もまだ17回目と日が浅く、歴史が浅い仕事であることは間違いありません。
しかし、資格は国家資格であり、高い認定能力を持っています、言語聴覚士として仕事をしたいのであれば国家資格を取ることが必要となります。

試験は毎年1回2月頃に行われます。
試験地は他の国家資格に比べると多くはなく、北海道、東京都、愛知県、大阪府、広島県、福岡県となっています。
地域によっては受験しにくいことがあるかとおもいますので、事前にどこの受験場を利用するのかを確認しておきましょう。

言語聴覚士の資格試験においては、多岐に渡る知識が問われることになります。
まず1つ目は「基礎医学」についてです。
医師になれるほどの知識は必要ではないものの、最低限の医療に関する知識が必要です。

2つ目は「臨床医学」についてです。
こちらも上記と同様、ある程度の臨床について知って置かなければなりません。
3つ目は「臨床歯科医学」で、これは言語聴覚士の仕事柄重要になるポイントです。
他の医学系試験においてはあまり問われることがない、特徴的な部分と言えるでしょう。

さらに「音声・言語・聴覚医学」についても試験対象となります。
これは言語聴覚士の仕事内容として重要なものであり、欠かすことができません。
同じく「心理学」についても試験内容に含まれています。

この他にも音声言語学や社会福祉教育学、失語高次脳機能障害学など、様々な分野から出題されます。
幅広い範囲について知識をもっていなければ合格することが出来ない難しい資格です。

受験するためには学校教育法によって「大学に入学することが出来る」資格を持っている必要があります。
高校卒業認定試験制度を利用している場合でも同様に資格を持っていることになるため受験することができます。
言語聴覚士試験の合格率は70パーセント前後となっており、そこまで難関資格というわけではありません。
しかし、十分な勉強をしていなければならないのは当然です。

言語聴覚士の仕事

それでは、そもそも言語聴覚士の仕事というのがどのようなものなのかについて紹介します。
言語聴覚士というのは病気や障害などによって「話す」ということが上手くできなくなってしまった人と意思疎通を図り、サポートを行う仕事となります。
例えば脳梗塞によって失語症になってしまった人などが対象となるでしょう。

脳に問題があるのではなく、唇や舌の麻痺が問題で発生している場合には発音のリハビリテーションなども行うことになります。
さらに、知的障害によって上手く話せない人とのコミュニケーションも仕事の一つとなります。