歯科衛生士

歯科医療における看護師的な役割をする資格

歯科衛生士は、歯科診療を行う施設内において歯科医師の指導のもと補助的な作業を行っていくという仕事です。
いわば歯科医療の現場における看護師のようなもので、歯科診療の一部業務を単独で行うことができます。

歯科衛生士ができる作業としては、歯石を除去したり、口腔内に薬を塗布したりといったようなことです。
他にも虫歯予防のための指導をしたり、歯科保健に関する指導的な業務を単独で行うことが可能です。

資格は国家資格となっており、排他的独占業務を行うことができます。
逆にいうと無資格の人は歯科医院に採用をされても直接歯科診療に関する作業をすることができないということになります。

歯科医療の現場においては、「歯科医師」「歯科衛生士」「歯科技工士」の3人が中心となり、それを補助する事務的スタッフがいるという構成になっているところがほとんどです。

歯科衛生士資格については厚生労働大臣の管轄による国家資格免許として扱われているため、事前に認定課程を修了するとともに、年に1回の国家試験を受けなくてはいけません。

歯科衛生士の国家試験はまず文部科学大臣の定める歯科衛生士学校を卒業するか、もしくは都道府県知事の指定する歯科衛生士養成所を卒業することが受験資格となります。

卒業見込み年度の3月上旬に毎年国家試験が開催されているので、そちらに申し込みをすることで受験が可能となります。

合格率は約96%と非常に高いので、まじめに養成課程を受けていればまず確実に合格をすることができるでしょう。

今後も安定したニーズが期待できる仕事

歯科診療については、現在「歯科医師あまり」の状態が続いています。
これは歯科医師は他の医師と比較して個人で開業をする人が多いため、既に全国ほとんどの地域で歯科医院が過剰供給の状態になっているからです。

人口の多く集まる地域になると1つの生活圏の中に数件もの歯科医院が開業しているということも珍しくなく、苦労をして歯科医師免許を取得したのに競合で負けてかなり厳しい経済状況に置かれているというケースもよくあります。

しかし一方で歯科衛生士については案外求人に対しての人材が不足がちになっており、求人には比較的恵まれています。

これは歯科医師数に対してのバランスが悪いと言った要因があるためで、歯科医院の中には違法に歯科衛生士免許のない人に歯科医療の一部をさせているといったこともあるくらいです。

就職活動や転職もしやすく、キャリアアップや自分の働き方に合わせた職場探しも十分に可能です。

今後も安定的な求人数が見込める仕事であり、資格によって手当の上昇も期待することができることから取得がおすすめできる資格と言えます。